キャリアを解約して格安SIMへの乗り換えを考えてる場合、「SIMロックを解除すれば手持ちのスマホをそのまま使えるの?」って疑問が出ると思います。

というか、私は出ました。

そのためにSIMロック解除できる様になったんじゃないの?って思ってたので。

その時に、調べたのですが、格安SIMに乗り換える時にSIMロックを解除するのは、必須ではないし、「解除できる様になったけど今の所あんまり意味ない」ってのが分かりました。

SIMロック解除ができる機種も限られていますし、SIMロックを解除できる機種だとしても「通信方式」と「対応周波数帯」の問題が出る事があるので、今の所(記事公開時)はあんまり意味がないです。

※iPhoneのSIMロック解除対象の機種(iPhone 6s、iPhone 6s Plus以上)を使ってて、購入から101日以上経った方は、SIMロック解除するとどの回線の格安SIMでも選択肢にできるので、SIMロック解除は大いに意味があります。

SIMロック解除できないiPhoneでも申し込む格安SIMの回線とiPhone買ったキャリアを合わせれば使えます。

私は、ドコモで買ったiPhone 5s(SIMロック解除できない機種)を「mineo(マイネオ)」や、「LINEモバイル」等々で使用してきていますが、SIMロックは解除していないまま使えてます。

※追記:今現在は状況が変わって、3キャリアの回線が出揃った、選択肢がある、ので、SIMフリーにしておく事でかなり意味があります!

SIMロック解除してないならばSIMロック解除をする様にした方が良いです。

SIMロック解除ができる機種が限られている

「SIMロック解除の義務化」って言うと、全てのスマホがSIMロック解除できる!って感じる事があると思いますが、そうではなく、SIMロック解除できる機種は限定されています。

で、スマホでSIMロック解除できる機種は割りと最近の物だけなので、義務化されたけれども、今の所はあんまり意味がないって状態になっています。格安SIMで使うためって目的からすると。

以下が、各キャリアのSIMロック解除対応機種が記載されているページです。

ドコモはSIMロック解除できなくても、格安SIM会社はドコモ回線が多いため、今のスマホが使える余地はかなりありますが、他2社は買い替えの必要性が出て来たりもします。

auは一部の格安SIM会社で使えますが、ソフトバンクは今の所「ソフトバンク回線」を使用していて番号そのままで乗り換えられる格安SIM会社がない※ため、格安SIMを利用するには、手持ちのスマホでない物を使わざるを得ない事が多いです。

上記のページのSIMロック解除対象機種でない場合は。

※追記:LINEモバイルで番号そのままで乗り換えられるソフトバンク回線が開始されました!2018年7月2日

で、仮にSIMロック解除対象機種であっても、「周波数帯」と「通信方式」の問題があるため、快適に利用できない事があるので、SIMロック解除できる様になったけど人によっては今の所あんまり意味がないって状態になっています。

SIMロック解除は他の会社のSIMカードを使用するためだけども。

SIMロック解除は、「他の会社のSIMを認識しないようにする制限を解除する」事です。

が、キャリアで購入したスマホは、「そのキャリアでの利用に最適化」されています。

対応している「周波数帯(ネットできるエリアや速度に影響)」や、「通信方式(090、080番号等での音声通話に影響)」がそのキャリアでの利用に最適化されています。

そのキャリアで買ったのに、そのキャリアで快適に使えなかったら話にならないので。

で、この「最適化」が、SIMロックの解除をしてもあんま意味ない事に繋がります。

一部のAndroidの場合。

SIMロック解除できるiPhone 6s、iPhone 6s Plus以降のiPhoneはどのキャリアのiPhoneも同じなので、この話は関係ないです。関連:auのiPhoneをSIMロック解除する手順

通信方式が違うと音声電話ができない

スマホが対応している「通信方式」と、キャリアやMVNO(格安SIM会社の事)で使用されている「通信方式」が違うと音声電話(090、080等の番号での電話)ができません。

ドコモはW-CDMAと言うもの、auはCDMA2000と言うもの、ソフトバンクはW-CDMAと言うものです。

格安SIMは今の所大半がドコモの回線を利用しています。

なので、音声電話をするにはスマホの通信方式がドコモと同じW-CDMAに対応している必要があります。

なので、au(CDMA2000)で購入した端末には、SIMロックを解除しても、格安SIMでドコモの回線の所(W-CDMA)で電話できない物があります。

ドコモで買った端末の場合は、格安SIMにしても回線が同じドコモなので、そもそもSIMロック解除する意味合いはほぼないです。

ロックを解除しなくてもそのまま使えます。

auで端末を買った人が、一部ある「au回線を使う格安SIM会社」を利用する場合でも、SIMロック解除をする必要がありません。

最初au、で、次もau、なので。

※ただ、VoLTE対応端末のみのau回線の格安スマホ会社ではSIMロック解除が必要です。

もちろん申し込む際は、その格安SIM会社のHPにある「動作確認済み端末」のページで機能制限がないかどうかの確認は必要ですが。

ドコモの人がSIMロック解除してau回線の格安SIMで使いたいという場合も、通信方式が違うのでCDMA2000に対応したスマホじゃないとau回線では音声電話ができません。また、auで購入した端末でもau回線の格安SIM利用で一部機能が制限されたりする事もあります。

で、残るソフトバンクですが、こっちは「対応バンド」の方で少しだけ問題が出て来ます。

周波数帯が違うとデータ通信できる所が制限される

キャリアで買ったスマホは、上述した通信方式(電話関係)と同様に、「対応バンド(周波数帯)」もそのキャリアでの利用に最適化されています。

対応バンド(周波数帯)はネット通信ができるエリアや、ネットの通信速度に影響があるものです。

周波数帯は複数あり、種類によってLTEなのか、3Gなのか、通信できるエリアが広いのか等の違いがあるのですが、どの周波数帯を使用しているか※はキャリア毎に違います。

※関連「自分の地域でLTEが快適なSIMフリースマホ選び!

なので、ソフトバンクの人が、SIMロックを解除して、格安SIM会社のSIMカード(ドコモ回線のSIMカード)を入れると、音声通話はできるけど、最大の通信速度で使える所やちゃんと繋がる所がちょい狭まるって部分があります。

と言っても機種によってはあまり影響出ない物もありますが。

具体的には、

  • ドコモ回線を使うならバンド19
  • au回線を使うならバンド18またはバンド26のどちらか
  • ソフトバンク回線を使うならバンド8

が、使うスマホにあるかどうかが重要です。(使うスマホのメーカーHPの「スペック表」のページでFDD-LTEの項目を見れば確認できます。バンド1も重要なのですが基本バンド1はあります。)

また、そもそもとして「SIMロック解除」ができる機種自体も限られてるって面があります。

ソフトバンクやauで買ったiPhone 6s等はSIMロック解除対象機種で、対応している通信規格やバンドがどのキャリアで買ったiPhoneでも同じなので、SIMロック解除をすればドコモ回線の格安SIMで使えます。ドコモのiPhone 6s以降のSIMロック解除できるiPhoneとも同じです。

auの人は、ドコモ回線を利用している格安SIMの場合は、音声通話ができず、ネットできる所も限られる状態って利用になります。
(W-CDMAっていう3Gの通信規格にスマホが対応していない事があるので。)

ただ、ごちゃごちゃしてくると思いますが、VoLTE対応端末をau回線の格安SIM会社のVoLTEのSIMで使う場合は関係ありません。3G回線を使わないので。電話できます。

また、どのキャリアの公式HPにも記載がありますが、通信方式や周波数帯が一致していても、電話等ができない事があるって事にも注意が必要です。

自己責任の「SIMロック解除アダプター」

ただ、キャリアやMVNO(格安SIM会社)が動作確認をしていないですが、「SIMロック解除アダプター」というのを使えば、「通信方式はOKで、対応周波数帯は被っている所もあるスマホだけど、SIMロック解除の対象機種ではない」というスマホを使用しているソフトバンクの人は、今のスマホをSIMロック解除して格安SIM会社で利用できる様になる事もあります。

正攻法というか保証されてるわけじゃないやり方なので、機能が制限されたり、圏外になってしまったりって事があります。

また、やったからといって、全員が全員今のスマホを使えるってわけでもないので注意して下さい。
(使えたとしても一部の機能や制限がある状態での運用です。)

「SIMロック解除アダプター」の利用は自己責任的な部分がある作業ですが、ソフトバンクの人で中にはやってみたい人もいるかと思うので、記載しておきます。

追記:LINEモバイルが音声SIMも使えるソフトバンク回線を開始したので、ソフトバンクのSIMロック解除できないスマホを使いたいって人もとりあえず解決です!

SIMロック解除するかどうかのまとめ

という事で、SIMロック解除できる様になりましたが、SIMロック解除できる機種は今の所結構限定されていますし、SIMロック解除できる機種だったとしても、格安SIMは大半がドコモ回線なので、

  • auの人がSIMロック解除=音声電話(080、090番号での電話)ができず、ネットできる所も限定(非VoLTE対応端末)
  • ソフトバンクの人がSIMロック解除=音声電話(080、090)はほぼできる、機種によってはエリアがちょい狭まる

っていう状態でのスマホ利用になります。

じゃあ今の手持ちのスマホはどうすれば良いのかというと、auの人は、「mineo(マイネオ)」や、「UQ mobile」等の、au回線を提供してる所にすれば手持ちのスマホが使えます。
(それでも一部機能は制限される事はあります。)

UQモバイル

SoftbankのAndroidの人で、SIMロック解除対象機種の場合には(ソフトバンクのHPで確認可能)、SIMロックを解除すれば、ドコモ回線の格安SIMで充分使えます。

その端末が対応しているバンドによっては、使えるエリアが狭まったり、「最大の」通信速度(あまり関係ない)で使えるエリアが減る、とかはありますが、大抵の機種は充分に使えます。

Androidではなく、SIMロック解除できるiPhoneに限って言えば、どのキャリアで買った物でも全く同じなので、何も問題なく使えます。
(ソフトバンクのエリアと速度からドコモのエリアと速度になるって面はあります。)

他のSIM会社(ドコモ回線のSIM会社)にしたいauの人や、SIMロック解除できるスマホじゃなかったSoftbankの人は、SIMフリーモバイルルーターのセットを購入して2台持ちにするか、もしくは、オークションとかリサイクルショップ等で今のスマホを売って、格安SIMで使うスマホの購入費用にあてたりします。
(Wifi環境では使えるので、持っておくのもありです。が、格安SIM用のスマホにはならないので、売って次のスマホの購入費用にあてるのもアリです。)

auやソフトバンクの人でも壊れた時などの理由で2年縛り中に他のスマホが必要になる人もいるので、相場はそんな安くないです。

追記:また、SIMロック解除できるスマホじゃなかったSoftbankの人はLINEモバイルが新たな選択肢としてできました。

まとめると、SIMロック解除できて、

  • バンド1とバンド19があるスマホはドコモ回線OK
  • バンド1と、バンド18またはバンド26があるスマホはau回線OK(非VoLTEならUQモバイルかmineoのAプラン。VoLTE対応端末ならその他のauプランもOK)
  • バンド1とバンド8があるスマホはソフトバンク回線OK

って事になります。

SIMロック解除できるiPhoneの場合は、バンド1も19も18(や26)も8もあり(キャリアの他のバンドにも対応しています。)、VoLTE対応端末なので、ドコモ回線もau回線もソフトバンク回線もOKって事になります。

その他のスマホでも上記の様なバンドがあればある程度快適にその回線を使ってる格安SIM会社を使えます。ので、それを自分のスマホのメーカーHPで確認するって感じになります。

格安SIM会社に申し込む際は必ず「動作確認端末のページ」にて自分のスマホが載っているかは確認する様にして下さい。

それで、使える、事が確定します。

で、使える上での「快適度合い」の確認のための上記のバンドの確認です。

格安SIM各社が使っている回線は以下の様な状態です。

各社の使用回線と3GBの月額比較表

回線 格安SIM会社 音声3GBの月額
au UQモバイル 1980円
WiMAXと併用すると1680円
2回線目以降は1480円
ドコモまたはau

※au回線はSIMフリーVoLTE対応端末のみ
BIGLOBEモバイルを見る 1,600円
ドコモ OCN モバイル ONE 1,600円(110MB/日コース≒3GB/月)
ワイモバイル Y!mobileを見る 半年間:1980円
それ以降:2680円
(10分かけ放題付き)
おうち割(光回線と併用)で月500円割引
2回線目以降は、
半年間:1480円
それ以降:2180円
(10分かけ放題付き)
ドコモまたはau

※au回線はSIMフリーVoLTE対応端末のみ
IIJmioを見る 1,600円
ドコモまたはau 楽天モバイル 1,600円(3.1GB)
または
1年目:1480円/月
2年目:2980円/月
(10分かけ放題付)
のスーパーホーダイ
(2GB)

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